個人?法人?どっちがいいの!?
「個人事業でやっているけど法人にしたほうが良いですか?」
というご質問。気になるテーマだと思います。
そこで個人事業と法人、何が違うの?どこが良いの?というのを簡単にまとめていきます。
項目 |
個人事業 | 法人 | |
経 営 面 |
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小 | 大 |
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弱 (青色複式の場合は強い) |
強い | |
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小 | 大 | |
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簡易 | 複雑 | |
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1/1~12/31 変更不可 |
任意 変更可能 |
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不利 | やや有利 | |
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任意(一部除く) | 強制加入 | |
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個々の財産移転 (名義変更必須) |
株の移転で済む | |
税制面 |
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所得税等 | 法人税等 (給与者は所得税等も考慮) |
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15~60% | 25~35% | |
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しにくい | しやすい |
ざっとこうなります。
重要なポイントをチェックしていきましょう。
③運営コスト(個人有利)
これは個人事業の方が圧倒的に低いです。コストに大きな差が出る原因は、事業開始の際の会社
設立費用、毎年の税金・社会保険料、税理士報酬等です。
④経理(個人有利)
個人事業主も法人も、年に一度は「決算書」と「確定申告書」を提出し納税する義務があります。
そのために日々の取引を帳簿に仕訳して、記録する「記帳作業」が必要です。
法人の方が「役員報酬」や「貸付・借入金」など経理を厳密に行う必要があります。
求められる知識レベル・作業量も個人事業主が軽いです。
そして税務調査に関しては、個人より法人のが調査率は断然高いです。
⑦社会保険(評価が難しい)
まず社会保険とはせまい意味で「健康保険」と「厚生年金保険」をいいます。
「健康保険」は、国が運営する医療保険であり、医療を受ける場合3割で済むのがコレです。
傷病手当などももらえます。
「厚生年金」とは、同じく公的制度で老後に受け取る年金原資として積み立てるものです。
他にも「労働保険」があります。
法人の場合、雇用をしようがしまいがこの社会保険が強制加入となります。
これを、額面給料の約30%を会社と従業員で負担します。
これが一番法人のデメリットでもあります。
仮に法人の預金も社長の財布だと大きくとらえれば給料の30%社会保険でもってか
れる訳ですから、大きいですよね。
一方、個人事業主でも「国民健康保険」と「国民年金」に加入しなければなりません。
「国民健康保険」は市により様々ですが所得に応じて上限80万で年々上昇傾向にあります。
医療が3割済む効果は健康保険と同じです。
ただし、原則傷病手当や出産手当といったものはありません。
「国民年金」は年間20万円ほどですみますが、将来、月約6万円ほどしか年金がもらえません。
社会保険料は法人の最大のネックですが、健康保険と国保なら健康保険のが保証がありますし、
年金は多く払えば当然多くもらえます。この出費と保証のバランスをお客様がどうとらえるかによります。
⑨税金・⑩税率(所得が多ければ法人有利)
メインとして個人事業主は儲けに所得税が、法人の儲けには法人税が課税されます。
所得税の特徴は「超過累進税率」という構造で5%~45%まで税金がかかります。
法人税はシンプルな構造で、利益が800万までは約15%、これを超えた部分に約23.2%です。
ほかの税金もあるので、法人税はトータルだいたい25%~35%です。
ここで「じゃあ法人税のが安いじゃん!」とはなりません。
法人から支払う給料にも所得税がかかることも忘れてはいけません。
ですが多く所得がでていれば法人のが有利だと思います。
他にも消費税がかかりますが、個人から法人にした場合、2年間の免税が基本的に受けられます。
・節税について(法人有利)
主な節税方法についてあげていきます。
・損失の繰り越し(個は3年、法は10年)
・30万円未満の固定資産の全額損金(個・法)
・中古固定資産の購入(個・法)
・役員報酬・非常勤役員報酬(法)
・退職金(法)
・生命保険(法)
・倒産防止共済(個・法)
・小規模企業共済(個・法)
・社宅(法)
()で法人のみのものが、法人が節税で有利といわれている点となります。
💡ざっとあげましたが、ここで注意しておくポイントがあります。
税務や経営は目標や条件によって答えも変わるものであるという事です。
一概にこっちがいいとかはありません。それぞれにメリット・デメリットがあります。
当事務所はお客様の性格、事業内容、条件、今後の展望をヒアリングします。
これらを考慮して、よりお客様にあったプランをご提案したいと考えています。
それと、迷っている方にもう1つ良い決め方があります。
おそらくこの記事を見ている方は「法人にしたい」という思いが少しはあるのではないでしょうか?
それならば、法人にしても良いと私は思います。大事なのはお客様がどう思うかです。
「社長ってなんかカッコいいじゃん!」「会社って響きがいい」
で法人にする理由は十分です。法人にしたからといって取り返しがつかない事になるのは考えにくいです。
まずくなったら「やっぱやーめた」で戻せば良いのです。
「もっと聞きたい!」「法人にしよっかな」と思った方は当事務所にお声かけいただければと思います!!
以上、個人?法人?どっちがいいの!?でした!
2020年08月28日 08:29